MA MAISON

仏語“私家”。

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今月のコラム(2020年10月)

こんにちは。マ・メゾンです。
街路樹や森の木々がほんのり色づき始めるころですね。
なかでもひときわ目を引き海外からも観光客を集めるのが真っ赤なもみじ。
本格的な秋を迎え日本料理店に行くと、お皿の上でこの紅色に出会うことがありますね。

料理を引き立てるための葉や花などの植物を「つまもの」と呼び、主に和食の世界で使われます。
春は桜やたんぽぽ。夏は青葉。秋は紅葉で冬は赤い実をつけた南天葉。
季節感を表わすだけでなく、旬の素材を季節のつまもので彩るという趣向を凝らしたおもてなしの気持ちがこめられているのです。

こういったつまものは、かつてはそれぞれのお店が独自で調達するものでした。しかし身近な自然環境の変化による素材不足や安全性への不安。集める手間、洗浄する手間。
そして人手不足など、安定供給が難しくなっているのです。

そこで生まれたのが、「葉っぱビジネス」。つまものに適した季節の葉っぱや花を栽培・出荷・販売するビジネスです。
このビジネスで有名なのが、町の面積の86%が山林という徳島県上勝町に本社を置く「株式会社いろどり」。
町の人口が約1700人のうち65歳以上の高齢者の割合は約半分で、県下でもっとも高齢化比率が高い町なのです。
葉っぱビジ?ネスの主体を担うのは、そんなお年寄りたち。
みな元気で活き活きと働いており、笑顔が絶えません。
畑に行って山を上がり下りすれば、足腰が丈夫になり健康維持と寝たきり予防に。葉っぱの品質や大きさを丁寧にそろえるだけでも指先を使うので、脳が活性化し認知症の予防につながります。
実際、公営の老人介護施設が不要となったそう。
結果、年間売り上げ2億5千万円町の一大産業に成長したこの取り組みは多くのメディアでも取り上げられ映画化もされました。

さて、このもみじ、食べることもできるんです。「もみじの天ぷら」。
てんぷらと言ってもおかずではなく、大阪府箕面市の伝統銘菓です。
本物のもみじ葉を一枚一枚丁寧に揚げた、優しい甘さと香ばしさが特徴のお菓子です。
軸が柔らかい食用の紅葉の葉は、秋、緑から黄色に色づくと収穫の始まりです。
きれいに水洗いして、樽で塩漬け。湿度と温度を一定に保ち、一年以上寝かせるとおいしいもみじの素地ができあがり。
さらに流水で丁寧に塩抜きをして、淡い透明感のあるきれいな葉を一枚ずつ形を整えて揃えていきます。
衣をつけて揚げるのは、一見簡単そうに見えるのですが、紅葉の葉そのものの形に揚げるのは技術が必要です。
揚がったら丁寧に油を切り、ぱりっとした食感に仕上げます。

どこにでもある紅葉ですが、箕面だけの名物となっているのは、一年も塩漬けにする手間と綺麗な紅葉の形を保つのが難しいせいなのでしょう。

さて、ありふれた素材でもどこにもない味を提供するのが当店のモットー。
一見つまものに見える素材だって全て美味しく召し上がっていただけますよ。

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