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差異性

昨日、同業者の新しい設備の内覧会に行ってきました。この設備印刷機で行う特殊加工の中で一般向けの受注設備としては全国で初めての導入だと思います。社長とは組合の委員会で御一緒いただいていますから、導入してからの実験の様子を聞いていました。
よく会社訪問の学生などに話をしますが、印刷機というのは地球上の機械設備の中でおそらく最高級の精密機械だと思います。紙を上下左右コンマ何ミリ以下の精度で紙を通していく事をはじめ、最先端の技術が集約されています。従って印刷機の金額はびっくりするほど高価なものです。
印刷業界は今大変に厳しい状況に置かれています。このところ地元の立派な企業がまさかの倒産が相次いでいます。しかしよくよく聞くと、大半は価格の低下が大きな要因のようです。高価な機械を導入して、先端の技術を駆使して価格に走ってしまっては、印刷の持っている「価値」を台無しにしてしまいます。
今回の内覧会の技術は相当高度なもの、正当な金額付加価値にあった額での取引を強く願うばかりです。当社も当然そうした金額でお願いできるようにと思っています。
しかし…この時期にこれだけの投資をする思いには頭が下がります。確かに同じ事をしていても結局は同業他社との差別化は図る事ができません。企業の発展、そして競争力のポイントは「差異性」だと言います。この差異性をこうした設備をする事で大きな付加価値を付けるか、企画提案といった力を付ける事で伸ばしていくか、企業の判断ですが、少なくともこれからお互いの「持ちつ持たれつ」の精神は大切だと思います。
一社ですべての事をこなすことはできません。互いの技術を提供し合う事が必要だと思います。ただし…当たり前ですが、「ギブ&ギブ」の精神が大前提です。最終的には必ず「人」が介在しますから…。


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